ここ数日の豪雨と高温による雪解け水によって北海道内では浸水や土砂崩れなどの被害が出ています。先日来、豪雪被害に見舞われた日高地区では深刻な被害が出てきており予断が許されない状況です。早急に状況を確認し、復旧対策に力を尽くして行きたいと思います。

 さて、ニュース等でご存じの方も多いと思いますが、先週の後半になってから国会の日程が整わず流会になったり、すべての政党が揃っていないのにもかかわらず本会議や委員会などが行われたりするなど、国会が不正常な状態が続いています。
 その原因は、森友学園問題の財務省の文章問題にあります。財務省が省内で決済が終わった公式な文章について、内容を改ざんした上で国会に提出していたのではないかという疑惑が報道される中で、野党はもちろんのこと、与党においても、政府に対して問題となっている文章の原本を再度提出するよう求めていますが、ほとんどゼロ回答という状態が続いているためです。

 森友学園問題は、国民の税金によって所有している国有地について国民の知らない中で一部の人に不当に安く売り渡そうとした問題であり、国家予算の使い道の議論に大きく関わる問題です。
 仮に文章が改ざんされているならば、これまで国会で行われてきた予算審議の前提が変わってしまうことになり、院としては当然事実関係を確認しなければ審議を進めることができません。こうした中で与党側は、強引に本会議を進めようとするなどしたこともあり、国会が正常に審議が行える環境が整わないまま、週末を迎えてしまいました。

 これから多くの委員会も始まり、多くの地域課題、例えば北海道で言うならば日高地方の大雪対策の問題の詰めの議論を進めようという段階に入っているのにもかかわらず、政府や与党の対応の不誠実さもあり、全体が止まってしまっているのは大変残念です。

 報道によれば、近畿財務局の担当職員の方が自殺するという大変不幸な事態になってしまったとのこと。その上で、佐川国税庁長官は辞任することとなりました。
 非常に根が深い問題にもかかわらず、問題を隠し通そうという安倍政権の姿勢の無理があるように思います。お亡くなりになってしまった職員の方のご冥福を心からお祈りいたしますとともに、一日も早い真相の究明が望まれます。


暗雲立ちこめる国会議事堂