北海道千歳市で国家プロジェクトとして進む最先端の半導体工場の建設が急ピッチで進められている中で、衆議院経済産業委員会で共に理事を務める荒井ゆたかさんと現場を訪ね、工事の進捗状況や今後の構想に関するヒアリングを行いました。
半導体は産業のコメとも呼ばれ、現代のデジタル機器には欠かせない部材であり、かつて世界を席巻した日本の半導体産業は、現在は衰退し、台湾や韓国などの新興勢力に相当な遅れを取っています。他方で、数年前には半導体不足により国内の自動車の製造等に影響が出て、新車を注文しても届かない、などの事態もありました。日本で作れないのならば海外の生産に任せればいい、というスタンスは経済安全保障上、重大な危機を招きかねないということが明らかになった中で、経済産業省では今一度、国内での製造力を取り戻そうと、威信をかけてこのプロジェクトの成功に向けて取り組んでいます。
北海道がその場所に選ばれたのは、世界の潮流が脱炭素に向かう中で、自然と水が豊かで再生可能エネルギーに溢れていることが大きく、また今後は隣接する苫小牧等のCCS技術や水素製造等、脱炭素技術の進展が見込めることも、有利に働くものと言われます。
昨年9月に着工が始まった工場ですが、すでに外観はかなり出来上がっており、順調に進めば年末ごろには装置を中に入れ始め、来年の4月にはパイロットラインの稼働が始まることになります。日本の経済の将来をかけた巨大プロジェクトは、地域住民からも歓迎をされるものとならなければなりません。地域選出の国会議員として、政策への理解を深め、地域課題等に関して経済産業省の担当部局ともよく話しながら、引き続きその進捗を見てまいりたいと思います。



